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She Said She Said by Sally

イラストコミック描いてます

夏の少年 final

こんにちは!

夏の少年 final をお届けします
最後まで お付き合いいただいて ありがとう!

初めて読まれる方は 下の1から読んでくださいね!


光る石


帰りはね やっぱり疲れが ドンドンでてきて 大変だったんだ
市役所を こえたあたりで 頭が ボゥーとしてきて
ほんとに 少し気分も 悪くなって

それで 目の前に 見えたコンビニにはいったんだ
中に 一歩はいると そこは別世界でね

からだが スゥー と冷えて
僕は 何かを 買うフリをして 店内をゆっくり歩いてさ
本当は そこに ねっころがって 休みたかったんだけどね

だいぶ 長い時間 中にいたから やっぱり なんか 買わなきゃって
それで アイスキャンディー と 缶ジュースを買って外にでたの
アイスを食べながら 冷たい缶を からだに あてて

お母さんは ムダづかいすると すぐ怒るけど
これは 絶対 ムダづかいじゃないよ

おかげでね また元気がでてきて 無事に 家までたどりつけたんだ

もし あのまま 走り続けてたら きっと
たおれて 救急車に 乗るはめになったと思うよ
先生も言ってたもの 熱中症で 死ぬこともあるって

お母さんが 帰って来て 僕をみて びっくりしてたよ

どうしたの? こんなに まっくろに日焼けして!って


その夜は さすがに 疲れてて すぐにぐっすりと 眠ったんだ
それでね これはうそじゃないよ  
生まれて 初めて カラーの夢をみたんだ

たくさんの 友達と あの海で 泳いで遊んでるんだ
あたりは 夜なんだけど びっくりするくらい大きな満月が
僕らを 明るく 照らしてくれててね

それで 昼間の彼と僕が しゃべってるんだ


『 光る石… 』

『 エ? なに? 』

『 光る石が あってさ とってもきれいなの それで見せてあげようと思ってさ とりに帰ったの 』

『 昼間!? え!? ぼっ 僕に? 』

『 うん 駆け足で 戻ったんだけど いないんだもん 』

『 えー! そっそうだったの!? 』

『 も~ いないんだもん がっかりしちゃったよ 』

『 ごっごめんね~ ウチは 遠いからさ 早く帰んなきゃいけなくてさ 』

『 も~ いないんだもんな~ 』


あァやっぱり 僕ら 友達だったんだって スゴくうれしくなって
そしたら 満月が ゆっくりと 海にしずんでいくのが 見えて 
 

『 ね! あの月まで 泳いでいこうよ もしかしたら 月にだって いけるかもしれないよ 』

『 え~ あぶないよ~ 』

『 大丈夫だよ 僕らは どこへだって いけるんだ! ほんとなんだよ! 』


そうして 僕らは 金色の光につつまれて まるで 人魚にでもなったみたいに
自由自在に 泳ぎながら 笑いながら

どこまでも どこまでも 大きな月を 追いかけていったんだよ


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                     お  し ま い





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  1. 2010/07/28(水) 07:41:36|
  2. 夏の少年
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夏の少年 6

こんにちは!

夏の少年 6 をお届けします
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だいじょうぶ?

五… 四… 三

その時に 彼が スッとこっちを見たんだ
僕らは 視線を合わせたけど 彼は 特に表情もなくて

僕は フイをつかれて 言葉につまって でも 思いきって
声を かけようとしたら

彼は 横を向いて そのまま走っていっちゃったんだ

一瞬 何がおきたのか わかんなくて ボゥっとしてたんだけど
小さくなっていく 彼の後ろ姿を見てたら
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もしかしたら 彼は いつも ここで海を見てるのかもしれない

今日は 僕がいて チェ ジャマな奴 とか思って
不愉快に なって帰ったのかもしれない

そんな 思いが わいてきて 

なんだか急に この世界 全てから 見捨てられたような気がして 
悲しくなって 涙がでてくるんで あわてて 
汗をふくふりをして タオルで顔をおおった

そのまま 防波堤に寄りかかって タオルを顔にあてたまま
涙が 止まるのを 待ってたんだ

いつも ひとりで 勝手に勘違いして 調子にのって 勝手に落ち込むんだ
本当に 成長しないよね

少し 落ち着いたら ひどく のどが かわいてることに気がついて
残ってる麦茶を 飲もうとしたら

リナ号のハンドルに 大きな オニヤンマがとまってて
じっと 僕を見ててさ

だいじょうぶ? って 聞いてるみたいなんでさ

全然 大丈夫さ 

フフフ それはね リナ号っていって
リナおねーさんからの プレゼントなんだ

彼女はね 僕のお母さんの妹なんだけどね
僕はね 甥っ子じゃなく 弟なんだって 
だから リナおねーさんって 呼ばなきゃいけないんだ

オニヤンマは つまらなさそうに 聞いてたけど
まァ 元気に なったみたいだねぇ って感じで スッと飛び去っていった
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僕は 水筒に残ってた 麦茶を全部 飲み干してね
少し 気分が よくなってきたんで

うん! 落ちこんでるヒマなんてないもの!

遅くなると お母さんが 心配するからね
さァ ガンバって 家に帰んなきゃ

そうして リナ号に乗って ペダルをこぎ始めたんだ





さて 夏の少年もいよいよ 次回が 最終回になります
もー いーよ!と言わず お付き合いくださいね

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  1. 2010/07/26(月) 16:29:37|
  2. 夏の少年
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夏の少年 5

こんにちは!

夏の少年 5 をお届けします
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ひとりぼっちのあいつ


あァ ついにやってきたよ! 本物の海に!

すごい潮の香りだもの びっくりしちゃうよ
この町の人たちって こんな香りの中で生活してて
鼻とか おかしくならないのかな

ただ 残念ながら この辺りは防波堤に なっていて
海には 入れないんだ

でも たしか右の方へずっといくと 海水浴場になってたから
来年は 水着をもって泳ぎに 来るってのもいいかもしれないね フフフ

しばらく 波の音を 聞きながら 海を見てたら
右の方から ひとりの男の子がこっちにやって来たんだ

その子は 僕のちょっと横で 立ち止まると
僕のことを しげしげ 見て そのまま 
防波堤に寄りかかって 海の方へ 顔を向けたんだ

この辺の子かな? 身長は 僕とあまり変わらないみたいだけど
同じ 四年生だろうか?

彼も ひとりぼっちなんだろうか?
声を かけてみようか?
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なにも 起こりようはなかった
彼を 見ていて なんとなくわかったもの

僕ら 何となく 似てるって

いつも 頭の中では ベラベラしゃべってるけど
実際には だれとも うまくしゃべれないんだ

それで いつも ひとりぼっちなのさ

いや! 僕はこうして 海にもちゃんと これたんだ!
うん! なんだってできるよ!

いや…でもなァ ここで 話したところで
僕ら 違う町に 住んでるんだもの 友達に なりようがないもの

そうだ! 切手をかってさ 文通とかさ
月に一度くらい 手紙を やりとりしてさ 
二ヶ月に 一度くらいなら 僕がまた ここに来てもいいし
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彼だって 僕が 声をかけるのを まってるんだよ
こんな なんにもない防波堤のとこで
わざわざ 僕の横にきて さっきから ずっといるんだもの 

きっと そうだよ!!


フー よし! あと 十秒かぞえたら 声をかける
…九 …八 …七


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  1. 2010/07/24(土) 22:46:48|
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夏の少年 4

こんにちは!

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神さまは いるんだよ

僕は そこで海を見ながら お弁当を 食べたんだ

お母さんが 卵焼きやらウィンナーやら
いつもより ちょっとぜいたくな おかずをいれてくれてて
おなかもぺこぺこで とってもおいしくてさ!

日差しがスゴくて 目を細めるとさ 
まつげに 光の粒が集まって 世界が虹色に 変わるんだ

その時にね やっぱり神さまはいるんだって 確信したんだよ
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昨日 寝る前に お祈りしたから
神さまが 願いを かなえてくれたんだよ
うん! これからは 毎日お祈りをしよう

でも ほんというとさ もう少しトラブルとかあるかなって思ったんだ
それで 困ったことになってさ
でも いろいろ考えて ガンバって乗り越えていく! みたいな
だって こうスムーズにいくと 冒険物語に ならないものね…

いやいや ちょっと 調子にのりすぎだよ
せっかく 神さまが 見守ってくださっているのに
トラブルなんか ないほうがいいよ うん!

あァ それにしても カメラがあったらなァ
この 風景は写真に 残しておきたいなァ

帰ったら 絵にかこう
だから しっかり目に 焼き付けておくんだ!

さァ あとは海まで 下り一直線!フフフ 楽勝だよ!

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…楽じゃなかった さすがリナ号というか
下りで あんなにスピードが出るなんて

カーブのとこで 曲がりきれず 転びそうになって
神さま!っておもわず 叫んだよ

おかげで なんとか 下りられたんだけど
本当に 心臓が 飛び出るかって 思ったよ





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  1. 2010/07/23(金) 09:04:58|
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夏の少年 3

こんにちは!

夏の少年 3 をお届けします
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ほら! 世界はこんなに!


木曜日 天気は晴れ
お母さんは 約束どおりお弁当を作ってくれた

それで 冷蔵庫の冷えた麦茶を水筒にいれて
お母さんが仕事に 出かけた後 しっかり とじまりをして
予定どおり 九時すぎに 僕は出発したんだ!

空には入道雲がモクモクわいていて 道ばたにはひまわりが 笑ってゆれている
全てがとんでもなく順調で 僕は 快調にペダルをこいでいった

リナ号にはさ ギアが 後ろとペダルのとこにもついててさ
どんな道もへっちゃらなんだ
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ただ さすがに あの山道はきつくて リナ号を押していったんだけどね
途中 何台も車が 僕を追い越していったよ
皆 クーラーつけて 涼しげにさ

でもね 僕のほうが 絶対にスゴいって!思ったよ
(本当は ちょっと泣きそうだったんだけどね…)

かげろうが ゆれててね 立ち止まると 溶けちゃいそうでさ
焼けるような太陽とさ 夏草の匂い ゆっくり浮かんでる白い雲と風

僕は この世界と 一体になって進んでるもの

山からは 虫たちの大きな鳴き声が聞こえて まるで 僕に声援をおくってくれてるみたいで
だから 全然 ガンバレたんだよ!





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それでね 登りきったところにさ ちょっとした広場があってさ
海が 一望できるんだ! 本当にすばらしくてさ!
僕は おおきな声で叫びたくなったよ!

ほら!見てよ! 世界はこんなに 広いんだよ!ってさ

もし そこに誰もいなかったら
僕は そう叫んで とびはねて バンザイしたと思うよ





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  1. 2010/07/21(水) 06:21:15|
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